みなさんはどこで植物買ってますか?
最近はネットでなんでも買える時代、とはいえ植物は日本国内のみならず、コロナの巣ごもり需要も相まってか、植物は世界的にもブームですから
成株は勿論のこと、植物の種子でさえ、希少かつ人気の品種であれば、あっという間に売り切れてしまいます。
このことから「通販だから手に入る」時代は終わったとさえ言えます。
一昔前までは「欲しいものはネットで手に入る」とすら言われていたのにね。
実生ラー(みしょらー)のぼくも、夜な夜な国内外の種子販売サイトを巡回しネットの海を彷徨っています。
とはいえ、そもそも植物の種子を販売してる通販サイトがそこまで多くないんですよね。
安いもので言えば、10粒20粒で300円程度。業者は量仕入れて量売ってナンボですし、あまり儲かる分野ではないのかもしれません。もちろん希少な品種であれば、3粒で数千円する、なんてのは珍しくないです。
よっぽど欲しければ買うかもしれませんが、ぼくなら、欲しい種子があれば海外の種子販売サイトから欲しい種子を探し出して購入するか、個人間取引のメルカリ、ヤフオクなんかをチェックします。
ただし最近はメルカリでも詐欺まがいのあくどい商売されている出品者がいるので注意しましょう。
こちらの画像はTwitterの多肉界隈で度々話題にあがっている、メルカリの出品者が多用している商品画像です。
「韓国苗」とか「多肉植物」を検索した時にだいたい出てきますね。
とても綺麗なセットで3,000円程ですが、実際に購入した方のレビューを見ていると、似ても似つかない状態の悪い抜き苗が送られてくるそうです。
たとえ高評価が付いていても、この画像が使われている出品者は十中八九詐欺ですので、そっ閉じをオススメします。
同様の画像を使っている出品者がいますが、おそらく同一の業者で、悪い評価が付くとすぐにアカウントを削除して新しいアカウントを作り直しています。
かなり売れ行き好調なようなので、メルカリが何らかの対策を講じない限り、いたちごっこはしばらく続きそうです。
何でもそうですが、販売者を100%信用しないこと、植物の知識がなければインターネットを活用して情報収集することは欠かせません。
この出品者に限らず、最近では人気のアガベを品種を偽って出品したり、親株画像をどこからか入手して子株を販売してる出品者もいるので十分注意しましょう。
さて、今回の記事では、そんな一大植物ブームの影で横行する植物詐欺について、
ぼくなりの怪しい海外の詐欺通販サイトの見分け方をご紹介します。
ただしぼくはインターネットの専門家でも植物の専門家でもありませんから、このやり方が100%正しいわけでもないので、あくまで参考程度に。
なにがあっても責任は取りませんので、自己責任でお願いしますね。
一つずつ、例を挙げて説明しましょう。
こちらは、「africa-seed.com」という海外の種子通販サイトです。
(africa-seed.comに関してはリンクは貼りませんのでよろしくお願いします)
人気の塊根植物やサボテン、花の種子を販売してるようですね。株自体も販売してるみたいです。
こちらのサイトは多言語対応しているようで、日本語にも対応してるようです。
非常に親切なサイトですね(ニチャア....)
せっかくなら、欲しい種子、今回は Dorstenia gigas でも探しましょうかね。
お、売ってる売ってる。5粒で39ドルか。まぁちょっと高いですがこんなもんですかね。しかもセール期間中で半値?在庫あるし他に売ってないしこれは買いじゃね?
と思ったそこのあなた!
ちょっと待ってください。なんか、怪しいと思いません?
詐欺通販サイトって、共通してるポイントが幾つかあるんですけど
それは、
1.極端な値引きをしている(常にセールをしている)
2.在庫切れの表記が一切ない
3.右クリック対策をしている
なんです。
まず一つ目の 1.極端な値引きをしている(常にセールをしている)ですが、
ちょっと高いけど「今値引きしてるんだったら買おうかなー」っていうのは消費者意識をくすぐられますから。
常にセールをしてるってのも怪しいです。大阪の婦人服屋かよ
これまで、多くの詐欺通販サイトを見てきましたが、大体いつもセールしてるか、メチャンコ安いんです。
あまたの通販サイトを見てきた植物好きの方なら分かると思いますが、
ちゃんとした植物通販サイトだったら、そもそも常時セールで割引なんかしてないんですよ。
ちゃんとした価格で売ってるんです。それで売れるから。たまにセールはやるかもしれませんが、人気の品種が常にセールやってて、しかも在庫なしが一つもない(笑)
そう、2つめのポイント。2.在庫切れの表記が一切ない ってのも気になるポイントの一つですね。
詐欺通販サイトはそもそも在庫を抱えていませんが、売れるものをあえて「在庫切れ」と表記する必要がないはずなんです。だって、普段あまり売っていないものが売られてるほうが魅力的じゃないですか?
矛盾してることを言っているようですが、だからこそ、怪しいんです。
「在庫切れ」もしくは「在庫なし」の表記が一切ないサイトだということも、一つの判断材料だと思います。
※ ただし、サイトによっては必ずしも「在庫なし」の表記があるとは限りませんのでこの点は注意して下さい。
そして最後、3つめのポイント。3.右クリック対策をしている ですが、
これはサイト内に使われている画像やソースを、閲覧している人にパクられないようにサイト運営者側している対策です。
詐欺通販サイトの多くはこの右クリック対策をしていることがあります。
なぜ画像を取得されたくないのか?それは、
そもそも、そのサイトで商品画像として使われている画像は、サイト運営者が撮影したものではないからです。
多くは他のサイトからパクってきた画像が使われています。
先ほどお見せしたDorstenia gigasの画像ですが、もう一度よく見てみましょう。
はい。次に、この画像のソースはどこなのか、どこからパクってきたものなのか調べていきましょう。
通常ですと、画像を右クリックして保存ができますが、こちらのサイトでは右クリックができません。
右クリック禁止を解除する方法は、お使いのブラウザによって違ってきますが、今回は画面を「スクリーンショット」して、必要な部分をトリミングしてみます。
するとこのような画像ができました。
次に、こちらの画像を「類似画像検索」にかけます。
画像検索というと一般的にはGoogle 画像検索が有名ですが、今回はGoogle以外にも、Bingやyandexなど複数の画像検索サービスを一度に利用できる、Small SE Toolsの類似画像検索サービスを使います。
使い方は簡単です。先ほどトリミングしたDorstenia gigasの画像をドラッグ&ドロップで所定の位置まで持っていきます。
アップロードできたら「類似の画像を検索する」ボタンを押して検索結果を待ちます。
少し日本語が怪しいですが、左からGoogle、Bing、Yandexの「試合を表示」ボタンをクリックすると検索結果を閲覧することが出来ます。
Googleの検索結果に満足がいかなくても、Bing、Yandexと順にみていけば、その画像のソースはどこなのかおおよそ把握することが出来ます。
BingとYandexの画像検索から、africa-seed.comが使っていたDorstenia gigasの画像は、Dave's Garden 由来だと特定することができました。
こちらが該当の元画像になります。
どこがどう違うのか、改めて両者の画像を比較してみましょう。
こちらが、africa-seed.comで使われているDorstenia gigasの画像です。
そしてこれが、Dave's Gardenで使われているDorstenia gigasの元画像です。
違いが分かりますか?
Dave's Gardenではサイトで使用している画像には全て、画像の左上にcopyrightが記載してあります。
africa-seed.comはこの部分をトリミングし、copyrightの部分を削って見えないようにしています。加えて画像を反転加工もしていますから、疑いようのない確信犯ですね。
ちなみに、他の商品で使われている画像もインターネットで見つけた良さげな画像をパクって加工して使っていました。
このように、詐欺通販サイトかどうかを判断する方法は何通りかありますが、今のところ僕が一番使っているのは類似画像検索サービスを使った方法です。
あとは、会社の住所や電話番号から実在する会社かどうか調べたり、URL解析サービスを使って、おおよそのサーバーの位置やなんやを調べるって方法もあります。
最近だとTwitterやFacebook、海外勢が使っている植物情報交流サイトでその会社が詐欺サイトでないか、詐欺でなくともその会社の評判なんかを調べたりするようにしています。
あと、これは個人的につくづく思うのは、趣味で植物やってるのにTwitterやってないのは勿体ないと思いますね。
まぁSNSなので、時には嫌な思いをすることもあるかもしれませんが、付き合い方さえ間違えなければ、今の時代、植物の情報収集&情報交換にTwitterは欠かせないなぁと。
あとは単純に、自分の好きな植物のことを呟いて、誰かが反応してくれるのは面白いです。
あ、ぼくもTwitterやってます。
基本ネタツイか植物のこと、実生のこと、呟いてるだけですがw
よろしければ、フォローお願いします。
長くなりましたが、今日はこの辺で。