ぴっから植物園

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蛍光オレンジの魅力! Chlorophytum filipendulum subsp. amaniense オリヅルラン・ファイヤーフラッシュの育て方と黒斑の原因と対処方法

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オリヅルラン・ファイヤーフラッシュという品種を知っていますか?

以前、草友達である、まさおじさんの動画でもご紹介頂いて、大変反響を頂けたのですが、アレですw 

 

ぼくはコレを種子から購入したのですが、購入時の学名は、Chlorophytum filipendulum subsp. amanienseでした。

 

科属: キジカクシ科オリヅルラン
学名: Chlorophytum filipendulum subsp. amaniense
別名: Orange Mandarin Spider Plant, Orange Spider Plant, Fireflash

 

現在日本の市場では殆ど流通していません。園芸店等で見ることもまずないでしょう。

ヨーロッパではわりと人気の品種のようです。

 

www.youtube.com

 

何年も前に国内で「パリソタの朱鷺」や「Palisota 'westlandia'」という名前で出回っていたようです。

ただし、これは誤名であり、Palisotaとは似て非なるものですので。取り扱いをしている園芸店や生産者は誤名であることを認識して、正式な学名を使用してほしいものです。あり、

調べてみると別名異名がやたら多く、Chlorophytum amanienseや 前述したパリソタ、Fireflash、Orange Mandarin Spider Plant, Orange Spider Plantなどと呼ばれています。

非常にややこしいのでそれらを総称して、ぼくは、オリヅルラン・ファイヤーフラッシュと呼ぶことにしています。

 

オリヅルラン・ファイヤーフラッシュは、キジカクシ科オリヅルラン属の常緑多年草で、熱帯アフリカおよび南部地域が原産とされています。

1990年代に北米に持ち込まれ、ヨーロッパではとても人気のある品種です。

 

その魅力は、何と言っても、そのトロピカルな見た目ですよね!

 

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ベラボンメインで日向大粒、赤玉大粒、マグアンプ大粒を混ぜ込んだ用土を使用。常に軽く湿った状態を維持するにはメッシュポットとこの用土の組み合わせが一番良い気がしてる。

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我が家では成長期には、屋外の風通しの良い明るい日陰に置いて午前中の2-3時間程度、日光に当てることで綺麗な葉色を維持することができた。病害虫予防に葉水もしっかりと。

茎と葉の静脈まで明るい蛍光オレンジ色で、それ以外は濃い緑色をしています。

 

日本では春から初夏にかけて、3~8月が成長期で、20-25℃前後、間接的な中程度~明るい日光を好みます。光が弱すぎると成長は遅くなり、オレンジの色素が薄くなり、逆に光が強すぎると葉焼けしてしまいます。


水はけの良い用土に植え、成長期は用土が乾いてきたらたっぷり水をやり、常に軽く湿った状態を保ちます。毎日葉水をしてやると、葉っぱの色ツヤが良くなり、病害虫対策にもなります。


用土が乾かない状態が続くと、根腐れ気味になって葉先から黒く枯れていくことがあります。

その場合は、使っている用土を見直すか、ある程度、乾湿を意識したメリハリのある水やりをして下さい。
秋になり、肌寒くなってくる頃には室内へ入れるのが良いのかなぁと。

オリヅルランとはいえ、元々暖かい土地の植物なので、寒さには気を付けたほうが良さそうです。

 

◆黒斑の発生、その原因と対策

10月中旬から11月初旬にかけて、抜き苗もしくは鉢付きの状態で、Twitterで仲良くさせて頂いているフォロワーさんやお友達、Twitterの草フリマなどで30株程を複数の方にお譲りしました。
その中の何人かの方々から、葉や茎に黒斑が出てきている、とご連絡がありました。

 

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茎や葉に現れた黒斑。徐々に葉全体に広がっていき、葉を枯らしていった。


実際、うちでも同様の症状が出ている株が散見されたので、現在の株の写真と各種データを集めて、分析することにしました。

ただし、あくまでこれは推定であり、実証実験を行った訳ではありませんので
確証はなく、お遊びレベルのものになります。

集めたデータは以下の通りです。

 

到着日:
到着時の状態(抜き苗か、鉢付きか):
植替えはしたか、いつしたか:
使用している用土(肥料の有無):
現在の株の状態(黒斑の有無など):
置き場(日当たり等):
水やりの頻度:
日中の平均気温:
夜間の平均気温:

 

詳しい分析方法などの説明は省きますが、

 

まず、病害虫ではないようです。
顕微鏡で黒斑をみましたが、カビでもありませんでした。
なので、他の株にうつるようなことは無いので、ご心配なく。

 

株に黒斑が出た人に共通している点は、

 

・植え替えをした

・強光に当てた(積極的に光に当てた)

・夜間温度が低い

 この3点でした。

 

この3点が当てはまる株は、黒斑の条件に当たるだろう、ということが分かりました。


まとめると・・・

 

主な原因は、植え替え時にかかったストレス。
根が弱ってる状態の時に、寒さや積極的に光に当てると黒斑がでる傾向にある。
植え替えしてない人は5℃、植え替えされた方は最低10℃は維持した方が良さそう。


熱帯植物なので、暖かいに越したことはありません。

黒斑が葉の半分以上ある葉は、気になるようなら落としても問題ないと思います(いずれパリパリになって枯れます)

 

黒斑が現れた場合の対処法は、

暫くは、暖かい日陰に置くこと。表土が乾いてきたら水をやる。葉水はしない。

根が落ち着いてきたら黒斑も出なくなると思います。

 

追記(2022年2月22日)

 

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ファイヤーフラッシュいいよ。。

はよこの状態に戻したい、、

 

今回は結構真面目記事。データをくださったフォロワーさん各位、そして貴重なアドバイスを頂いたカッコーさんに感謝を。ありがとうございました。

今後も何か進展があれば報告します。

では。