オリヅルラン・ファイヤーフラッシュという品種を知っていますか?
以前、草友達である、まさおじさんの動画でもご紹介頂いて、大変反響を頂けたのですが、アレですw
ぼくはコレを種子から購入したのですが、購入時の学名は、Chlorophytum filipendulum subsp. amanienseでした。
科属: キジカクシ科オリヅルラン属
学名: Chlorophytum filipendulum subsp. amaniense
別名: Orange Mandarin Spider Plant, Orange Spider Plant, Fireflash
現在日本の市場では殆ど流通していません。園芸店等で見ることもまずないでしょう。
ヨーロッパではわりと人気の品種のようです。
何年も前に国内で「パリソタの朱鷺」や「Palisota 'westlandia'」という名前で出回っていたようです。
ただし、これは誤名であり、Palisotaとは似て非なるものですので。取り扱いをしている園芸店や生産者は誤名であることを認識して、正式な学名を使用してほしいものです。あり、
調べてみると別名異名がやたら多く、Chlorophytum amanienseや 前述したパリソタ、Fireflash、Orange Mandarin Spider Plant, Orange Spider Plantなどと呼ばれています。
非常にややこしいのでそれらを総称して、ぼくは、オリヅルラン・ファイヤーフラッシュと呼ぶことにしています。
オリヅルラン・ファイヤーフラッシュは、キジカクシ科オリヅルラン属の常緑多年草で、熱帯アフリカおよび南部地域が原産とされています。
1990年代に北米に持ち込まれ、ヨーロッパではとても人気のある品種です。
その魅力は、何と言っても、そのトロピカルな見た目ですよね!
茎と葉の静脈まで明るい蛍光オレンジ色で、それ以外は濃い緑色をしています。
日本では春から初夏にかけて、3~8月が成長期で、20-25℃前後、間接的な中程度~明るい日光を好みます。光が弱すぎると成長は遅くなり、オレンジの色素が薄くなり、逆に光が強すぎると葉焼けしてしまいます。
水はけの良い用土に植え、成長期は用土が乾いてきたらたっぷり水をやり、常に軽く湿った状態を保ちます。毎日葉水をしてやると、葉っぱの色ツヤが良くなり、病害虫対策にもなります。
用土が乾かない状態が続くと、根腐れ気味になって葉先から黒く枯れていくことがあります。
その場合は、使っている用土を見直すか、ある程度、乾湿を意識したメリハリのある水やりをして下さい。
秋になり、肌寒くなってくる頃には室内へ入れるのが良いのかなぁと。
オリヅルランとはいえ、元々暖かい土地の植物なので、寒さには気を付けたほうが良さそうです。
◆黒斑の発生、その原因と対策
10月中旬から11月初旬にかけて、抜き苗もしくは鉢付きの状態で、Twitterで仲良くさせて頂いているフォロワーさんやお友達、Twitterの草フリマなどで30株程を複数の方にお譲りしました。
その中の何人かの方々から、葉や茎に黒斑が出てきている、とご連絡がありました。
実際、うちでも同様の症状が出ている株が散見されたので、現在の株の写真と各種データを集めて、分析することにしました。
ただし、あくまでこれは推定であり、実証実験を行った訳ではありませんので
確証はなく、お遊びレベルのものになります。
集めたデータは以下の通りです。
到着日:
到着時の状態(抜き苗か、鉢付きか):
植替えはしたか、いつしたか:
使用している用土(肥料の有無):
現在の株の状態(黒斑の有無など):
置き場(日当たり等):
水やりの頻度:
日中の平均気温:
夜間の平均気温:
詳しい分析方法などの説明は省きますが、
まず、病害虫ではないようです。
顕微鏡で黒斑をみましたが、カビでもありませんでした。
なので、他の株にうつるようなことは無いので、ご心配なく。
株に黒斑が出た人に共通している点は、
・植え替えをした
・強光に当てた(積極的に光に当てた)
・夜間温度が低い
この3点でした。
この3点が当てはまる株は、黒斑の条件に当たるだろう、ということが分かりました。
まとめると・・・
主な原因は、植え替え時にかかったストレス。
根が弱ってる状態の時に、寒さや積極的に光に当てると黒斑がでる傾向にある。
植え替えしてない人は5℃、植え替えされた方は最低10℃は維持した方が良さそう。
熱帯植物なので、暖かいに越したことはありません。
黒斑が葉の半分以上ある葉は、気になるようなら落としても問題ないと思います(いずれパリパリになって枯れます)
黒斑が現れた場合の対処法は、
暫くは、暖かい日陰に置くこと。表土が乾いてきたら水をやる。葉水はしない。
根が落ち着いてきたら黒斑も出なくなると思います。
追記(2022年2月22日)
ありし日のファイヤーフラッシュちゃんたち(再掲)
— ぴっから@実生おにいさん (@pkkra_green) 2022年2月22日
我が家のファイヤーフラッシュたちも葉の変色もなく色味が落ち着いてきました。
冬場は光に当てることよりも13-15℃を下回らない環境に置くことが何よりも大事です。寒い窓辺は🙅室内蛍光灯でもほのかな明かりでもOK
根を動かさず適度に水やりを。 pic.twitter.com/VZWgyJ6aCb
ファイヤーフラッシュいいよ。。
はよこの状態に戻したい、、
今回は結構真面目記事。データをくださったフォロワーさん各位、そして貴重なアドバイスを頂いたカッコーさんに感謝を。ありがとうございました。
今後も何か進展があれば報告します。
では。