ぴっから植物園

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【事前準備編】植物イベント出店者マニュアル(前編)v1

今回は『植物イベント出店者マニュアル』と題して記事を書くことにしました。

本来は、ぼくが主催の植物イベント【タネマキビトノ狂宴】に出店する方向けの、クローズドな内容ではあるのですが、自分自身の頭の整理のためにも残すことにしました。

 

「植物イベントにブースを出さないか誘われたけど、何を準備しなければいけないか分からない」といった、出品者ビギナーさん向けの簡易的なマニュアルとして公開することにしました。

同じような境遇の方々の役に立ってくれたら嬉しいです。

 

ただし、これはあくまでうちのイベントに照らし合わせた、

タネマキビトノ狂宴の植物イベントビギナー出店者さん向け手引き ですので、

一般のお客さん向けの告知ではないことを最初にお断りしておきます。

また、この記事を参考に他所のイベントで実践される方は、全て自己責任でお願いします。あくまで参考程度にしてください。

 

世は植物イベント戦国時代

最近では全国各地でシーズン関係なく、植物のイベントが開催されていますが、一昔前までは趣味家同士の会合というのは限られたコミュニティ内で行われるイメージでした(あくまでイメージです)

それがSNSが爆発的に普及するにつれ、SNSで仲良くなった趣味家同士が植物イベントを開催する、といったことが多く見受けられるようになってきました。その規模も大小様々です。

タネマキビトノ狂宴 2024年5月18日土曜明石市民会館アワーズホールにて開催

ぼくが主催しているタネマキビトノ狂宴というイベントも

国内ビッグ植物イベントの天下一植物界さんと日程ダダ被りしてますからね!

天下一植物界さんの開催場所は、JR神戸駅が最寄り駅。

タネマキビトノ狂宴は、最寄り駅がJR明石駅と電車で1駅の近い距離なので

5月18日土曜はイベントはしごして頂いて、ガッツリ楽しんで欲しいとおもいます!

 

植物イベント出店者は何を準備すべきか?

普段生活していて、メルカリやヤフオクで植物を販売する方はいても、実際にお客さんに対面で植物を販売したことがある方は少数ではないでしょうか。

ここでは、初めて植物イベントに出店者として参加する方向けに、何を準備したらいいのか?何を持っていったらいいのか?等を解説していきたいと思います。

 

先日、フォロワーさんに向けてこんなポストをしました。

初めての植物イベントへの出店。

もちろん植物は用意するけど、販売するにあたって何を考えなければいけないのか。

ある程度のマニュアルがないと、初めて出店する人は何から手をつけていいのか困惑しますよね。

植物の準備

まずこれがなくては話になりません。特に実生株にこだわる必要はありませんが、

育成者権(種苗法)や商標、特許等、他者の権利を侵害しないよう充分に注意してください。

 

農林水産省品種登録ホームページ

https://www.maff.go.jp/j/shokusan/hinshu/

栽培や展示が制限されている植物のお持ち込みはお断りしてます。

 

植物は生き物なので、慌てて準備してもどうにもなりません。販売株は事前準備が最も大切です。

事前準備を怠ると、せっかく購入して家に持って帰っても、虫がいたり病気になっている株があると途端にげんなりしますよね。

病害虫を持ち込ませるリスクがあるということも念頭に置いて、万全の状態でお渡ししましょう。

 

・根が伸びる期間を考えて、早めに株分けや植替えをしておく。

 根が活着していないと輸送途中に抜けやすくなったり、植物が本調子でなかったりします。

・土の中に虫やナメクジ等がいないか注意しておく。

 土の中にいる虫だけでなく、ハダニ、カイガラムシ等の害虫が付いていないか、こまめにチェックしておきましょう。

・鉢内の雑草はできるだけ抜いておく。

・持っていく1-3日前には潅水して、水が垂れないようにしておく。

 会場で机や床を濡らさない意味もありますが、植物を輸送する際に車の振動で浮き上がるのを防ぐといった意味もあります。

・乾燥に強い植物は、土を乾かして移動する。

・乾燥に弱いジメジメ系の植物は、透明なカップやジッパー袋、ネギ袋等を利用して保湿してやるとよい。

 

値段のつけ方について

値付けの方法は、例えば種から育てた植物なら、種の値段、希少性、育成にかかった期間、資材代、光熱費、人件費等もあるので、ここでは一概にどうこうお話できません。

市場で出回っている価格を参考にする方法もありますが、

個人的には「自分はこの値段で売りたい!」でいいかと思います。

 

お釣りの用意について

先ほど値段のつけ方は自由にどうぞ、と言ったばかりですが、お釣りの用意のことを考えると、10円単位、1円単位で値付けをするとお釣りの準備が非常に邪魔臭いです。

500円単位、せめて100円単位で値付けするのがオススメです。

100円均一で売っているコインケースを使うと便利

ブースの規模と価格設定によりますが、小さなブースだと、

最低1000円札を20枚、500円玉を10枚、100円玉を50枚は用意したほうがいいでしょう。

最初の10人がこなせれば、あとはお釣りでなんとか回せるイメージです。

途中で急遽用意しなければならないことを考えると、現金はたくさんあるに越したことはありません。

あとはご自身のブースの規模によって変わってきます。

また、現金手渡しでもいいですが、お金を置くトレイがあるとお会計を非接触で済ませることができます。

値札、タグについて

値札は、値札シールを鉢や植物のラベルに貼ってもよいですし、

鉢に挿すラベルの色を値段ごとに変えたり、分かりやすいシールを植物のラベルに貼っておいて、赤色なら1000円、銀色なら1500円、金色なら2,000円といった感じで、別途料金表を作ってお客さんに見える位置に置いておくといった方法もあります。

出品者サイドで管理するためのラベルを別途挿しておいて、売れたらそのラベルを引き抜いてご自身で管理しておくと、より間違いが少なくなると思います。

お客さん向けのタグと管理用タグの一例

決済方法について

事業所登録をしていないのであれば、現金一択でいいかと思います。

PayPayの個人間送金は一見気軽に思えますが、商用利用で物品を売買した際の個人間送金は規約違反なので注意が必要です。

他のサービスでも商用利用での個人間送金は規約違反となっている会社が多いようです。この辺りは自己責任でお願いします。

 

自宅から会場までの植物の運び方

ここでは出店者の自宅から会場まで、車で植物を運ぶ方法について解説していきます。

車で植物を運ぶ際に特に気をつけなければならないのは、揺れと振動による、植物の転倒、損傷です。

対策を怠ると、せっかく育てた植物が痛んでしまったり、鉢からすっぽり抜けて車内を砂利だらけにして汚してしまいます。

最悪会場で手直し...なんてことになったら、どうしても開場までに間に合いません。

かといって道路をトロトロ走って危険運転をするわけにもいきませんから、車に入れる際には入念に準備しておきましょう。

20穴のトレー。持っていく植物の鉢サイズにあったものを用意しよう

植物の運搬方法の一例として、穴のあいた手持ちの植物トレーに植物を入れて運ぶ方法があります。

心配な方は、土の上からティッシュや新聞紙等で土留めをしておくとよいでしょう。

 

トレーに入れても隙が空いてグラグラするようであれば、新聞紙やクッション材を詰めて動かないように固定します。

トレーに入らない大きなサイズのものは、普段荷物を送るような感じで、段ボールに入れてしっかり固定して梱包しましょう。

背の高いものは、足元をガチガチに新聞紙等を詰めて絶対に跳ねないように固定し、地上部も動かないように支柱を立てたりします。

最初から倒して運んだほうがいい場合もあります。

メッシュのコンテナにトレーを入れて、車の中で積み上げることもできる

あとは、トレーのサイズに合ったコンテナ等に入れて、車内で積み上げることもできます。衣装ケース等を使用してもいいです。

衣装ケースを使って植物を運搬する方法も

コンテナの中でも動かないように、トレイの上から新聞紙等の緩衝材をかけます。

 

長くなりそうなので、続きは

【当日編】植物イベント出店者マニュアル(後半)でご紹介します。

後日加筆・修正するかもしれません。

 

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